はじめまして。 株式会社イネーブルメント・コンサルティング 代表取締役の田中です。 弊社は、人事コンサルティングとタレントマネジメントシステムの運用代行を主軸とした会社です。

なかでも、この「タレントマネジメントシステムの運用代行」という事業は、まだサービスとして提供している企業が少ない領域ということもあり、あまりなじみがないという方も多いかもしれません。この記事では、どういう事業なのか・なぜやっているのか、についてお話できればと思います。

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どういう事業なのか?

そもそも「タレントマネジメントシステム」とは、従業員の年齢や勤続年数、異動の履歴、保有スキル・人事評価といった情報を一元的に管理・共有できるシステムです。具体的にはタレントパレット、カオナビ、サイダスといったシステムがあります。これらのツールをしっかりと運用すれば、 従業員それぞれの特性を分析したり、その結果を適材適所の人材配置や育成に活用することで、企業の組織力の向上に繋げることができます。

しかし、実際にシステム導入を経験したことのある担当者なら共感いただける方も多いと思いますが、こうしたシステムは入れただけでは十分に機能しません。部分的には機能しても、使いこなすまでには至らないということが往々にしてあります。その理由として、人事担当者はシステムを使い慣れていないことが多く、システムベンダー(開発会社側)は人事業務や運用実務に詳しくないことが挙げられます。

私たちは、このシステム導入から実際に使えるようになるまでの学習コストを機会損失だととらえています。だからこそ、私たちのようなタレントマネジメントシステムの運用に特化した会社が、導入企業とシステムベンダーの間に立ち、導入時の設計や導入後のメンテナンスといった運用面を支援することで、最短期間でタレントマネジメントシステムのパフォーマンスを最大化することに取り組んでいます。

なぜやるのか?

私(代表・田中)はもともとコンサルタントから、コンサルティングファームの社内DX推進の部署に異動した経歴があります。当時、実際に社内のシステム導入や活用を進めていく中で、システムベンダーの営業担当はシステムの技術的なことがわからず、開発ベンダーはシステム開発はできるものの実際の運用イメージを持っていない状況でした。当然、社内の同僚はシステム自体にあまり知見がないので、さてどうしようか…となります。

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すでに動き始めていたプロジェクトでしたが、自身がもともと情報の整理が得意だったこともあり、システムの膨大な機能面の整理を行い、自社が実現したい目的に合わせて標準機能を中心とした運用に企画を見直しました。その結果、最初は数億円かかると見積もられていたところ、その3割まで開発費用を圧縮することができ、運用の簡素化にも繋がりました。

そうした成功体験もあり、あらためて世の中を見渡した時に「システムと運用の間をつなぐ」運用支援の事業をしている会社が少ないことに気づきます。たしかに外資系のコンサルティング企業の中には、そうした支援を行う会社もありますが、基本的には導入費用が数千万~数億円するような導入時に開発を伴うSaaSしか扱っていません。